電子書籍のつくりかた

[13]あるといい基礎知識

電子書籍をつくるにはどんな知識が必要なのでしょうか。絶対に必要というわけではありませんが、「あると便利」なものをまとめておきましょう。

 

●書籍の知識
「扉」や「奥付」「キャプション」などは、主に出版業界の人が使う用語です。電子書籍も出版物なので、出版業界の用語がでてくることがあります。

 

●HTML
くどいようですが、EPUBファイルの本文はHTMLです。文字を入力して並べるだけなら、HTMLの知識は無用ですが、その中身を直接いじる場合には、HTMLの基礎知識が必要です。
といっても、「なにかするときは、タグで囲む」程度でOKですが。
それぞれのタグの意味や、「こういうときは、どういうタグを使うのか」といったことは、その場で検索すれば充分です。

 

●CSS
CSSファイルは「スタイルシート」と呼ばれます。HTMLの文字などを、実際にどうやって表示するのかを、細かく指定するためのファイルです。それぞれの指定をHTMLの中に書くとHTMLがごちゃごちゃしてしまうので、外のファイルに追い出した……とイメージしてください。
CSSでの設定方法、HTML内での指定方法、適用範囲の設定などがわかればOKです。

 

●パソコンと端末の関係
電子書籍自体は、パソコンで制作することになりますが、実際にその電子書籍を表示するのは、ほとんどの場合端末です。なので、パソコンと端末の関係については、知っておいた方がいいでしょう。
たとえば、パソコンでつくった電子書籍を端末で表示する場合、端末のどこにコピーするかは、大事な問題です。間違ったところにコピーしてしまうと、まったく表示できません。

 

●著作権
電子書籍という著作物をつくるならば、著作権については知っておいた方がいいと思います。
電子書籍をつくったら、自分にはどんな権利があってどこまでできるのか。
他人の著作物をどこまでつかっていいのか、どんなことはしちゃいけないのか。
販売を依頼したら、相手にはどんな権利があって、自分と相手にできること・できないことはなんなのか。
著作権は、とても難しい話です。一気に理解する必要はないですが、少しずつでも理解を深める努力は必要です。

パソコンとインターネットが、なんとなく使えていれば、どうにかこうにか電子書籍はつくれてしまうものです。本人が納得していればそれでいいのですが、ちゃんとした電子書籍をつくりたいというのであれば、これらについて知っておくことは、マイナスにはならないでしょう。

 

2013/07/02   admin
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