電子書籍のつくりかた

[19]書籍の基本情報を設定しよう

電子書籍をつくるときに、まずはじめにするのは、書名や著者名など電子書籍に関する情報を入力しておくことです。
とりあえず必要なのは、

 

・書名(タイトル)
・著者名(作者名)
・言語

 

の3つです。sigilだと、ツールバーの[i]ボタン(メタデータエディター)をクリックします。これらのデータは、「content.opf」の中に記録されます。
ほかにも、「出版社」とか「訳者」などのデータも追加可能です。
これらの情報を「書誌情報」と呼びます。
で、この書誌情報ですが……設定したからといって、どこかに表示されるということもありません。直接読者の目に触れることはなくとも、「誰の著作物なのか」を記しておくことは、とても大切なことです。

 

さて。
ルールとしては、
・個別識別子(dc:identifier)
・書名(dc:title)
・言語(dc:language)
・更新日(dcterms:modified)
 が必須とされています。
 個別識別子(ID)というのは、その本だけに与えられた文字列です。アルファベットと数字で表記されます。アプリ(やサイト)を使っている場合、アプリ側が自動的にIDを決めてくれるハズなので、通常は気にする必要はないでしょう。
「勝手に決められるのはイヤ」というのであれば、サイト名やハンドルネームと制作開始日やシリーズ名など、自分でつけてもOK。
言語は、日本語の書籍なら「ja」と指定します。更新日は、そのEPUBファイルの最終更新日です。どちらも、ID同様通常はアプリやサイトが、保存するごとに自動更新してくれます。
ということで、実質的にどうしても自分で書いておかなければならないのは、「書名」のみということになります。
この4つのデータ以外のものがなくても、EPUBファイルとしてのルール違反にはなりませんが、著者や出版社は書籍として必要な情報じゃないでしょうか。
結局のところ、なにを書誌情報として記録しておくかは、つくる人の自由でもあるわけですが、飾りとではなく貴重な資料・情報なわけですから、丁寧につくっておいて損はないハズです。

2013/07/10   admin
お問い合わせはこちらまで